水銀はどこから来ている?

ミナマタ条約では、水銀鉱石を地中から掘り出すことを禁止しています。しかし、他の鉱石を掘り出すことは禁止していません。水銀は鉄鉱石や石灰岩・石炭・原油を掘り出すときに一緒に掘り出され、「不純物」として取り除かれています。
私たちが鉄やセメントに囲まれた生活をしている限り、水銀の排出を避けられないのです。図らずも掘り出された水銀の拡散を防ぎ、いつの日か地中深く戻っていくまで、根気強く水銀の管理を続けていかなければならないのです。

水銀は地球規模の問題

水銀は火山の噴火や岩の風化などによって環境中に排出されることもあるため、完全になくすことはできません。特に金属水銀は、常温でも気化して水銀蒸気となり、大気中に長時間とどまることが知られています。地球を何回も回り続けます。その間に紫外線やその他の化学作用を受け、さまざまに変化をしながら地表や海上に降りてきます。こうして海洋に入った水銀の一部は、微生物の作用などにより毒性の強いメチル水銀に変化したのち、生物濃縮を経て、食物連鎖でより大型の魚に高濃度で蓄積します(図20)。マグロやカジキなどの大型魚類ほどメチル水銀濃度が高い傾向にあります。

図20 食物連鎖
出典 : 『不思議な水銀の話』(環境省)

ヤマト環境センター

大和水銀鉱山の跡地にあり、現在は環境計量を主として事業しています(図21)。ほかに蛍光灯の破砕を行うとともに、集められた使用済み乾電池・水銀体温計・水銀血圧計を北海道北見市にあるイトムカ鉱業所に送っています。イトムカ鉱業所でこれらから水銀が回収され、安全かつ適正に処理されています。
また、イトムカ鉱業所では、全国から集まってくるさまざまな鉱石の残渣処理を行い、その工程で出てくる水銀の回収を行っています。両事業所とも、世界的な水銀管理の一翼を担っているといえます。

図21 ヤマト環境センター全景(宇陀市菟田野)
提供 : ヤマト環境センター


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